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| Oct. 8 1999 |
リサイクルのおじいさん
再生される鉄のくずをトラックからおろす樫野さん沙流郡平取町上岩知志で 99年10月8日、気温:10度、天気:雨、風:南西
出発地:日高町・三岡(みつおか)橋 緯度/経度 計測できず
到着地:平取町(びらとり)町・幌毛志(ほろけし) 北緯42度43分06秒/東経142度15分38秒
歩いた距離:23キロ歩き始めると同時に雨がふりだしました。トラックが地響きをあげて通り、僕 の雨具と顔にバシャッと水しぶきを吹きかけていきました。
道脇の大きなくず鉄の山の隣に、小さなにトラックが止まっていました。金属 を投げるような音がときおり響きます。ナベ、ホイールキャップ、さびた車のマ フラー、車軸、もとの形もわからない鉄の固まりなど。その山は高さが2メートル 半、横幅も同じくらいで、それが10メートルくらい続いています。おじいさんが こしをかがめて、トラックから鉄くずをおろしていたのです。
「鉄を集めているんです」と強いなまりでその人はいいました。
「この道の先には鉄の工場があるんです。鉄が無駄にされているのを見るのがつらいので、まだこうやって集めてくるんです。これで50トンくらいはあるでしょうか。ちゃんと処理すれば、この鉄のくずはまた、使えるようになるんですよ」
おじいさんは、トラックの荷台に残ったちいさな鉄のくずも拾いあげていいま した。
おじいさんは樫野さんといいます。もう40年も鉄のくずを集めていて、今80才だそうです。樫野さんが集めた鉄のくずは買い手に引き取られ、また輝くような新しい鉄に生まれかわるのです。リサイクルは大変良いことだといわれていますが、樫野さんの意見は違いました。
リサイクルよりも、使えるかぎりものを使う方が、いいんだと樫野さんはいいます。
くず鉄の山の中から取っ手のとれたナベをひっぱりだして、「捨てられたナベを集めて、再生して、新しいナベを作るよりも、捨てずに修理して使ったほうがいいんです」といいます。
リサイクルには、費用も時間もかかると、樫野さんはいいます。
「みんな、ものを捨てるのになれてしまって、修理の仕方も知らなくなってしまった。それが問題なのさ」
この数年リサイクルが広く受け入れられるようになってきましたが、リサイクルの良い点悪い点についてはほとんど議論されていないと思います。リサイクルを業としてきた樫野さんの意見は、リサイクルの前に、何をするべきか、と教えてくれているようです。毎日の生活のなかで、とても重要なことかもしれません。
皆さんはどう考えますか?
グレッグ
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