知恵だより 039号

Oct. 22 1999

バイオ・リージョナリズム(生命地域)

KSTで使っている木製のくぎを見せてくれる武田さん

99年10月22日、気温:6度、天気:晴時々曇り、風:西
出発地::苫小牧市と登別市の境界=北緯42度27分23秒/東経141度11分25秒
到着地:室蘭市のフェリーターミナル=北緯42度19分30秒/東経140度58分39秒
歩いた距離:28km

 長かった昨日の徒歩旅行の疲れで足を引きずりながら、36号線を歩きました。突進する乗用車やトラックが巻き起こす身震いするような風と絶え間ない騒音、汚れた排ガスに悩まされましたが、東側に一望することができる波打つ太平洋の美しさはまさにこれと好対照で、少しほっとさせるものがありました。いったいいつになったら静寂ときれいな大気に触れることができるだろうと思いました。

 室蘭市の郊外を歩いていたら、北海道の形をした大きな看板が道路際に立っていました。看板には「北海道の家」と書かれています。思いきって中に入ってみると、北海道の家に関する情報やバイオ・リージョナリズムとは何なのかなどに関する情報がいっぱいありました。

 「木の城たいせつ」(KST)という会社で、北海道向け専用の家を建てている会社です。この会社の室蘭地域担当マネジャー、武田さんは「北海道を一つのバイオ・リージョン(生命地域)とみなして、これに適した家を設計建造しています」といいました。

 バイオ・リージョンごとに、経済的に独立し、循環型社会をつくりだし、自然との釣り合いがとれ、かつ地域の資源をもっとも有効に利用したいと思っている人々が住んでいます。「わが社が作る家は北海道の寒い気候、大量の雪および暖房の必要性を考慮に入れたものです」といいます。

 「私たちの設計した屋根は、落雪によって人が危害をうけたり、雪が隣家の庭に落ちないようにできています。また窓は二重ガラスで保温に最適です。当社が開発した換気装置は住んでいる人やその他の屋内の生物の健康に良いばかりか、家屋の寿命を長くすることができます。また多くの新築住宅で見受けられるような病気を引き起こさないために、当社は天然の原材料を使用するようにもしています」

 その次に聞いたのは、この会社「KST」がこの地方で採れる資源をどのようにに活用しているかという話でした。「当社は北海道産の木材をできるだけ多く使用するようにしており、さらに大量に使用するための研究も重ねています。例えば、木材の小さな破片を圧縮して大きな柱を作り出すという方法さえ開発しました。こうすることによって木材を完全に利用することができるのです」という武田さんはいいました。

 北海道を一つのバイオ・リージョンとして考え、この会社は地域経済を支えようとしています。また北海道の自然との調和を進めるための方策を採用し、北海道に住んでいる人々の健康と安全の確保を第一に考えています。

 私はたまたま、北海道のバイオ・リジョナリズムに出会いましたが、みなさんの家族や地域社会においても、その気候や地方の特性に適応するためにとられている手法がいくもあるのではないかと思いました。

 グレッグ

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