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| Nov. 13 1999 |
のこしカキと秋田何万歩クイズ
残しカキ=酒田市下中村で 99年11月13日 温度:10度 天気:曇り 風向:北西
出発地:鶴岡市若葉町=北緯38度44分14秒/東経139度49分18秒
到着地:東田川郡朝日村にある道の駅月山=北緯38度35分19秒/東経139度52分27秒
歩いた距離:25km僕が秋田県と山形県にはいってから、目にしたカキにこんな話が隠されていたとは、誰が想像したことでしょう。これには、ペっと吐き出したくなるような苦味を、健康的な味わいに変える地元の人たちの知恵というだけではなく、そこには日本人の自然への敬意を見ることもできるのです。
ここ何日間か、僕はカキについていろんな人と話をしました。行く先々にたくさんのカキがありました。カキここで紹介したいのはカキの保存について、秋田県での例です。
皮をむいて、ずらっと並んで干されたカキ=朝日村で 「残しガキに気付きましたか?」。朝の散歩の途中のやさしそうな男の人が、僕にこう、聞きました。ほとんど全部の家の庭に、実っている美味しそうなオレンジ色の果物を見過ごしてしまう人なんているもんですかと、僕は思ったのです。すると、僕の心を見透かしたように、その人はいいました。「カキの実が一杯ついた木じゃないよ。もう実を取っちゃった木のことだよ、ほら見てごらん」。
おじさんが近くの木を指さしました。「あの木には、カキの実が4っつ残っているでしょう?実は必ず何個か残すことになっているんですよ。神様の分と、鳥たちの分です。人は神様に自然の恵みを感謝して、鳥たちにも残すことで、この地球に人間だけが住んでいるんじゃないって、教えているんですよ」。
何週間か干した後のカキ、完全に乾くと真っ黒になります=酒田市下中村 この旅で見た、山や水の神様のために建てられた小さな神社を思いだしました。カキの木に残された数個のカキの実と同じように、そういう神社もまた、日本人の多くが自然の恵みに対して敬意を払っているということなのです。
カキの話はまだこれからです。
木からもがれたカキの実については、また別の話です。みずみずしくておいしい甘カキは、すぐ木からもがれますが、渋カキはがぶっとかむと、身の毛がよだちます。僕はやってみたのでよく知ってます。口に残ったいやな苦味を取りさるのには、とても長い時間がかかります。地元の人たちは、この苦味を取り除くとても賢い方法を生みだしました。
農家の人が見せてくれたおいしそうなカキ この季節、家の軒下や、洗濯物干しの下にまで、そこらじゅうにカキが釣り下げられます。こうやって、地元の人たちは食べられないカキを美味しくて、健康に良いものに変えるのです。ある女の人がその方法を教えてくれました。「天候と気温によるけれど、2週間から1ケ月間、太陽の下に干しておきます。このオレンジ色の果物は皮をむかれ、長い糸に通されて、ぶらさげられて、乾かされます。「おひさまが自然に苦味を取ってくれるのですよさもないと、とんでもない味なんで」と、まるで、渋カキを食べたことがあるみたいに、その若い女の人は言いました。「完全に乾くと、ほとんど黒に近い色になって、春まで食べて楽しめるんです」。
柔らかくてあまーいカキをかんだあとのおいしい顔 僕は、これで話は終わりかなと思ったところ、この若い女性が苦味を取るのには、もう一つの方法があると言いました。ここのカキはみんな渋を抜いたものなんですよ」。箱のラベルを指さして言いました。そのラベルには、「渋抜きカキ」と書かれてありました。「このカキはみんな、焼酎で渋を抜くんです。焼酎に浸したカキを並べて層にしていきます。それから、ビニールの袋に入れて、太陽の下におきます。太陽の熱で、焼酎は蒸発していきます。2,3週間後、もちろん天候によりますが、カキはみずみずしく甘くなります」。僕は一つ食べてみることができました。カキは柔らかくて歯がすっと通り、僕の口の中は、みずみずしさでいっぱいになりました。僕はこのカキがたくさんとれる地方にいる間にできるだけ多くのカキを食べたいと思いました。
日本のように資源が限られた国では、人々の知恵は、食べられない物を食べられる物に変える方法を生みだしてきました。僕はそういう人たちに目を見張っています。
グレッグ
水の神様に奉納した碑 僕は秋田県を歩き終わりました。秋田県ではいったい何歩くらい歩いたと思いますか?みなさんの答を送って下さい。
ゆっくりと内陸に移動してきて、今日海の香りがしなくなりました。山形県の中央部を占める山脈のふもとに着きました。ここに住む人たちのどういう暮しが僕の前に現れるのか、とっても楽しみです。
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